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ゆがみーる開発秘話02:ゆがみーる産みの苦しみ。

 

姿勢分析ソフト”ゆがみーるLite”を開発した株式会社ジースポート(東京都千代田区) の黒田篤 社長から、開発時の苦労や今日に至るまでの道のりをお伺いしました。2回目の今回は、ゆがみーるLiteを開発している段階でもがき苦しんだ葛藤をレポートします。

 

ゆがみーる誕生のきっかけとは?

ー Microsoftから表彰されたゆがみーる。開発されたきっかけは何だったのですか?

まず、汎用性が高い製品を作りたかったということですね。
ゆがみーる以前に開発した3次元の動作分析システム”ARMO”は、プロフェッショナル中のプロフェッショナルに向けた専門性の高いソフトウェアでした。3Dアニメーションを駆使して多面的に筋骨格の分析を行える反面、その厳密さゆえ忙しい医療現場で使うには少しとっつき難い製品になっていました。よりカンタンに、手軽に行えるものが必要だと考えたのです。

次に、「姿勢」をキーワードにした製品作りを考えていました。

株式会社ジースポート須賀さん

当時は今ほど「姿勢」というものが重要視されていませんでした。姿勢や運動状態を客観的に評価するシステムもありませんでしたし、そもそも世間での関心が低かったですからね。プロの人間であれば重要性を認識していますが、リハビリであれ何であれ「姿勢」は大事なんです。しかし、3Dはおろか、写真に座標を打つデジタイズという技術を使って客観的に評価する測定器すらなかった。
必要なのに無い…なら作ろう!ということですね。開発にあたっては、分かりやすさを重視いたしました。

 

「より手軽に扱えて、分かりやすいアウトプットがでる製品」
こうした点を煮詰めていった結果、ゆがみーるが産まれました。被検体をビデオで撮影していた方式からキャリブレーション(水準補正)を自動に行う専用カメラで写真を撮る仕組みに変え、3Dアニメーションで精緻に分析できるアウトプットからパッと見てわかり易い診断書形式のレポートを出す方式への大転換でした。

 

ゆがみーるLite誕生!

ー 後にゆがみーるから 「ゆがみーるLite」が産まれるのですが、違う点は何でしょうか?

一言でいうと、お手持ちのカメラでも使える様にした!という点ですね。

専用カメラは精密性を担保していますが、専門性の高さゆえに設置するのが大変!というお声を頂いていましたし、たいへん高価でした。
ゆがみーるをご導入いただいたお客様の「もっと気楽にできるものが欲しい」というリクエストから開発し直したものが”ゆがみーるLite”なのです。
お手持ちのカメラで、ゆがみーると同等の精度を実現したソフトウェアになります。

ゆがみーる産みの苦しみ

これによって、省ペースと手軽さを実現することができました。
また従来の専用カメラは云十万円する高額なものでしたから、価格面でも一層の低価格を実現することが出来ました。

開発時には、「精度」と「分かりやすさ」のバランスをとるのに苦労しましたね。

簡易に撮れるようにするということは、裏返すと精度が甘い環境でも結果が出るようにするということですから、ちょっとでも気を抜くと どんどんプロフェッショナルから離れていってしまう訳です。
精度を高くする/分かりやすくする。どちらかに寄せるのは簡単なのですが、バランスをとるのが難しい。ジースポートでは、3D動画で多面的に筋骨格の動きを追うという基盤の技術があったからこそ、簡単にしても精度が担保されているのです。これは基盤技術がしっかりしている企業でなければ成し得ないことでして、おそらくゼロから作ったのでは無理じゃないか…と思いますね。

おかげさまで、ゆがみーるLiteはご利用者様から分かり易い!とのご評価をいただいておりますし、使い方が簡単なのでご利用される際に質問をいただいたことがほとんどありません。今後も、ゆがみーるLiteをより多くのユーザー様にご活用いただけるとありがたいですね。
 

この記事を読んでいただきありがとうございます。

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